学術集会長挨拶

この度、第7回日本メディカルAI学会学術集会の大会長を務めさせていただくことになりました、京都大学大学院医学研究科の奥野恭史です。

本年度の学術集会は、2025年6月27日から28日の二日間にわたり、歴史と文化が薫る古都・京都（京都国際会館）にて開催する運びとなりました。皆様と直接お会いし、対話を通じて新たな知見や未来へのビジョンを共有できることを、大変楽しみにしております。

今回の学術集会のテーマは「彰往考来 医知革新」といたしました。彰往考来とは、過去の知識と経験をもとに未来を見据えるという深い意味を持ち、これはAIの意義そのものと重なります。医療分野におけるAI技術の進化は日進月歩であり、過去の研究成果をしっかり理解・評価しつつ、未来の医療に繋がる新たな視点や可能性を探求することが求められます。AIは診断から治療、管理、予防まで医療プロセス全体を変革することが期待されていますが、その過程で生じる倫理的問題や個人情報保護の課題など、解決すべき課題も少なくありません。この学術集会では、AIと医療が融合した新たな領域に関する情報交換と知識の深化を図り、未来を見据えた議論を展開したいと考えております。今回の集会が皆様の研究活動や実践に新たな活力と展望をもたらし、医療AI研究のさらなる発展に寄与する場となることを願っております。

いわば今回の学術集会の舞台は、各々の知識を共有し、新たな視野を開く機会です。まさに彰往考来の精神で、過去から学びつつ、未来に目を向けた実り多き学術集会にしたいと考えております。

本学会が新しい知識やアイデアの発信源となるとともに、専門家間の交流の場として、参加者一人ひとりがそれぞれの役割を果たし、成長するための土壌となることを期待しております。多様な分野からの皆様の積極的な参加を心よりお待ちしております。

最後に、皆様のご健康とご多幸をお祈りし、2025年6月に京都で開催される学術集会で、私たちと共により良い医療の未来を築くためにご参加いただけることを心よりお待ちしております。